
タイヤチェーンは、自分の車とタイヤに取り付けられることを確認してから、金属・非金属・布製を比較すると選びやすくなります。価格だけで選ぶと、サイズが合わない、ホイールに固定できない、予定していた道路で使えない、といった失敗につながります。
費用を抑えたいなら金属、振動や乗り心地を気にするならゴム・ウレタンなどの非金属、軽く収納して急な降雪に備えたいなら布製が比較の出発点です。ただし、同じ材質でも装着方式や用途は異なります。
この記事では、3種類の違いと購入前の確認手順を整理し、用途別に紹介します
- 適合が最優先:車の取扱説明書と、現在装着しているタイヤのサイズを確認する
- 3種類の特徴から絞る:価格、振動、収納性のうち何を重視するか決める
- 商品ごとの制限まで読む:高速道路での使用可否、上限速度、商用車専用などの条件を確認する
- 購入後は試しに装着:積雪する前に手順と適合を確かめる
金属・非金属・布製タイヤチェーンの違いを比較

ここでは、ゴム・ウレタンなどの樹脂製を「非金属」、繊維でタイヤを覆うタイプを「布製」と分けて説明します。布製も広い意味では非金属ですが、収納性や摩耗への注意点が違うため、別々に比較すると判断しやすくなります。
| 種類 | 主な利点 | 注意点 | 比較の出発点 |
|---|---|---|---|
| 金属 | 比較的安価な製品があり、小さくまとめて収納しやすい | 重さ・振動・走行音が気になりやすい。鎖の形状でも特性が変わる | 費用と収納性を重視する人 |
| 非金属(ゴム・ウレタンなど) | 金属より振動や走行音を抑えやすい傾向 | 収納時にかさばる製品や、価格が高めの製品がある | 振動・乗り心地とのバランスを重視する人 |
| 布製(タイヤソックス) | 軽量で折りたたみやすい。携行しやすい | 雪や氷のない路面では摩耗が進みやすい。寿命は製品と条件による | 携帯性を重視し、急な降雪に備えたい人 |
上の表は種類ごとの一般的な傾向です。金属・非金属の特徴は国土交通省・三重河川国道事務所の解説、布製の摩耗についてはAutoSockの解説を参考にしています。特定メーカーの試験値や耐久性を、別の布製商品へ当てはめることはできません。
金属製は価格だけでなく、はしご型・ネット型も確認する
金属製には、鎖をはしご状に並べたタイプや、タイヤを網状に覆うネット型・亀甲型があります。形状によって接地の仕方が変わるため、「金属ならどれも同じ」とは考えず、使用する車と用途に合う形状を確認しましょう。
購入費用を抑えられる製品がある一方、乗り心地や作業時の重さが気になる場合もあります。金属製だから必ず安いとは限らず、商用車向けなど用途の異なる製品との価格比較にも注意が必要です。
非金属は、通常のチェーンと簡易ベルトを分けて選ぶ
ゴム・ウレタンなどでタイヤを覆うタイプは、金属製の振動や走行音が気になる人の比較候補です。ただし、「非金属」という商品名だけでは、素材や固定方法までは分かりません。
ネット状の製品、分割して取り付ける製品、結束バンドのような使い切りの簡易ベルトは、同じ用途とは限りません。とくに「緊急用」「高速道路使用不可」「再利用不可」といった説明は購入前に確認してください。
布製は携帯しやすい一方、走行する路面を選ぶ
布製は、車内の収納場所を取りにくく、急な降雪への備えとして携行したい人に向いています。選ぶ際は、タイヤにかぶせる手順だけでなく、装着途中の車両移動が必要か、手を入れる隙間があるかも確認しましょう。
乾いた舗装路で付けっぱなしにすると摩耗が進みやすいため、雪や氷のない区間を長く走る使い方には向きません。「何km・何回使える」と一律に決めず、使用後のほつれや損傷と、メーカーが示す交換基準を確認します。
種類の目安がついた方は、楽天で比較する商品の確認ポイントへ進めます。適合サイズが分からない場合は、次の手順から確認してください。
購入前に確認する5項目|サイズ違い・取り付け不可を防ぐ

1.車の取扱説明書で、チェーンを装着できる条件を確認する
まず、車の取扱説明書でチェーン装着の可否、装着輪、使える種類や寸法の指定を確認します。タイヤサイズが合っていても、タイヤ周辺の隙間が狭いなどの理由で装着できない場合があります。
タイヤとフェンダー、サスペンションなどとの隙間を「クリアランス」といいます。必要な隙間は商品ごとに異なるため、全製品に共通する数値では判断できません。車両側とチェーン側の条件を両方満たすことが必要です。
2.今履いているタイヤの側面表示を確認する
タイヤの側面には、たとえば「195/65R15」のようにサイズが表示されています。最初の195がタイヤ幅、65が扁平率、15がホイール径です。「15インチ用」という情報だけでは適合を判断できません。
純正サイズから変更している場合や、冬用タイヤを別に用意している場合は、実際にチェーンを取り付けるタイヤを確認してください。サイズ確認の基本はAutoSockのタイヤサイズ解説でも確認できます。
3.タイヤの種類とチェーンの適合品番を照合する
同じサイズ表示でも、夏用・スタッドレス、タイヤ銘柄などによって適合の扱いが変わる製品があります。商品別の適合表と注意書きを確認し、不明な場合は車種・年式・タイヤサイズ・タイヤ銘柄を伝えて販売店に照会しましょう。
適合しないサイズを「少し大きいから締めれば使える」と判断するのは避けてください。幅で調整できる製品でも、ホイールへの固定条件や車体との干渉確認まで省略できるわけではありません。
冬用タイヤのインチダウンを予定している方は、インチダウンのメリットと適合確認の注意点も参考にしてください。チェーンは変更後のタイヤに合わせて選び直す必要があります。
4.装着方法を動画や説明書で確認する
「ジャッキアップ不要」は、車を動かさずに付けられることや、誰でも短時間で取り付けられることと同じではありません。タイヤの裏側へ手を回す作業、車両移動、締め直しの有無などを確認します。
雪が降ってから初めて袋を開けると、サイズ違いや作業の難しさに気づくのが遅れます。購入後は説明書に従い、安全な場所で試しに装着しておきましょう。
5.使用条件と、送料・必要数量を含む総額を比べる
確認するのは本体価格だけではありません。必要な車輪分がそろうか、工具や手袋が付属するか、送料がいくらか、使い切りか再利用できるかを確認します。使用する道路での制限や上限速度も商品ごとに確認してください。
- 車種・年式・グレードと、車両説明書のチェーン指定
- 装着するタイヤのサイズ・銘柄・夏用かスタッドレスか
- ホイール形状とチェーンの固定方法、必要なクリアランス
- 走行予定の道路、使用頻度、装着作業に必要な道具
高速道路・チェーン規制で使うなら、商品条件まで確認する
高速道路で使う予定がある場合は、購入時点で高速道路での使用可否と、チェーン装着時の上限速度を確かめてください。「チェーン規制対応」という販売表示があっても、通常の高速走行ができるという意味ではありません。
| 規制・条件 | 確認すること |
|---|---|
| 冬用タイヤ規制 | 冬用タイヤやチェーンなど、道路管理者が示す通行条件を確認する |
| タイヤチェーン未装着車が通行できないチェーン規制 | スタッドレス装着車や4WDでもチェーン装着が必要 |
| 商品に「高速道路使用不可」と記載 | 高速道路向けの候補から外す |
| チェーン装着時の速度 | 商品の上限と道路の規制速度を守り、路面に合わせてさらに減速する |
規制の違いはJAFの冬用タイヤ規制・チェーン規制の解説、スタッドレスや4WDの扱いは国土交通省のチェーン規制Q&Aで確認できます。出発時は、利用する道路の最新情報と現地の案内に従ってください。
布製だから一律に規制対象外、とは限らない
国土交通省のQ&Aには、タイヤチェーンの種類として金属・ウレタン&ゴム・布製カバーが挙げられています。一方、薬剤を吹き付けるスプレータイプではチェーン規制中の通行はできません。
ただし、この説明は個々の商品について性能や適合を保証するものではありません。布製も、対象の車へ確実に装着できること、製品の使用条件を満たすことが前提です。具体的な商品について対応が不明な場合は、購入前にメーカー・販売店へ確認してください。
楽天で比較するタイヤチェーン|用途と確認事項を整理
以下は、販売ページで確認できた仕様を整理したものです。性能順位を付けたランキングではありません。価格・送料・在庫・商品説明は変わるため、注文前に最新の表示を確認してください。
| 商品・販売店 | 確認できた特徴 | 購入前に確認したいこと |
|---|---|---|
| ZacZac 非金属チェーン(steel_res) | TPU製、ジャッキアップ不要と案内 | 車両・タイヤ・ホイールへの適合、使用速度、装着手順 |
| よりどころ 非金属チェーン(ps-ee107657) | 2個セット、取り付け道具付きと案内 | 適合表、素材の詳細、装着方式、上限速度 |
| USNSM タイヤソックス(z612) | 布製2枚、収納バッグ・手袋付き | サイズ表、冬用タイヤへの適合、高速道路・規制への対応 |
| マルエヌ NVJ-40(よりどころ) | 商用車用の金属ネット型 | 4ナンバー商用車などの条件、LTタイヤの適合、必要な隙間 |
| レガショップ 簡易ベルト | ナイロン製、取り外し後の再利用不可 | 高速道路使用不可。通常のチェーンと分けて検討 |
非金属:ZacZacのTPU製チェーン
ZacZacの商品は、販売ページでTPU(熱可塑性ポリウレタン)を使う非金属チェーンと説明され、ジャッキアップ・車両移動不要の装着方式が案内されています。樹脂製で、装着方法を確認しながら比較したい人の候補になります。
販売ページには幅155~265mmへの対応が記載されていますが、幅だけで自分の車への装着を確定しないでください。同ページにも、すべてのタイヤにぴったり合うわけではない旨の注意書きがあります。車両側の指定と固定方法、使用速度を確認したうえで検討しましょう。
非金属:よりどころの2個セットは、適合情報を先に確認
よりどころの「ps-ee107657」は、商品名で非金属・2個セット・取り付け道具付き・ジャッキアップ不要と案内されています。セット内容と価格を比較したい場合の確認候補です。
素材の詳細、タイヤサイズごとの適合、上限速度については、商品画像の適合表や説明書を確認し、不明点が残る場合は購入前に販売店へ確認してください。
布製:USNSMのタイヤソックス
USNSMの「z612」は、ポリエステル繊維と特殊グリップ繊維を使うタイヤソックスです。販売ページには2枚セットで、収納バッグと装着用手袋が付属すると記載されています。携帯しやすさを重視して、急な降雪への備えを探す人の比較候補です。
同ページの上限速度は40km/h以下です。これは商品の上限であり、どの路面でもその速度で走れるという意味ではありません。アスファルト上の長時間走行は摩耗を早めるとの説明もあります。
スタッドレスへの装着は形状によって適合が変わる場合があるため、自己判断で大きなサイズを選ばず、商品別のサイズ表と販売店の案内を確認してください。規制への備えとして購入する場合は事前確認が必要です。
金属:マルエヌNVJ-40は、適合する商用車向け
NVJ-40は、ハイエース・キャラバンなどの商用車向けに案内される金属ネット型チェーンです。今回の販売ページでは4ナンバー商用車専用と明記されています。一般乗用車や軽自動車向けの金属チェーンとしては紹介できません。
メーカー公式では商用車専用・シングルタイヤ専用とされ、必要箇所のクリアランスが3cm以下の場合は使用できません。速度は30km/h以下と案内されています。適合は195/80R15などのサイズだけでなく、LTや荷重表示まで公式表と照合してください。
簡易ベルト:レガショップの幅広タイプは高速道路向けに選ばない
レガショップの「幅広タイプタイヤチェーン」は、ナイロン製の簡易ベルトタイプです。販売ページには高速道路では使用できないこと、取り外しは切断して行い再利用できないことが明記されています。通常の非金属チェーンと同じ前提では比較できません。
一般道の緊急用途で検討する場合も、数量、ホイール形状、使用条件の確認が必要です。
よくある質問
軽自動車のタイヤチェーンは何を基準に選べばよいですか?
軽自動車という区分だけで選ばず、現在のタイヤサイズと車両説明書の指定を基準にしてください。小径タイヤでもホイール形状やタイヤ周辺の隙間によって装着できない場合があります。「軽自動車対応」という商品名より、個別の適合表を優先します。
スタッドレスタイヤを履いていてもチェーンは必要ですか?
タイヤチェーン未装着車が通行できないチェーン規制では、スタッドレスを履いていてもチェーンが必要です。降雪時の移動を予定している方は、装着予定のスタッドレスに合うものを準備してください。冬用タイヤ自体の比較は、ナンカンAW-1の評判と選び方やハンコックiZ3の評判と選び方でも整理しています。
4WDは前輪と後輪のどちらに装着しますか?
車の取扱説明書で指定された位置に装着してください。基本は駆動輪への装着ですが、4WDの指定は車によって異なります。前輪・後輪のどちらかを一律に決めることはできません。
布製タイヤチェーンは使い捨てですか?
布製だからすべて使い捨て、というわけではありません。再利用できるかは製品の説明書と使用後の状態によります。摩耗や損傷があれば使用をやめ、交換基準に従ってください。使い切りのナイロン製簡易ベルトとは分けて考えます。
雪のない道でも付けっぱなしで走れますか?
付けっぱなしの連続走行は避け、雪や氷のない路面に出たら安全に着脱できる場所で外してください。乾燥路は摩耗や破損につながります。とくに布製は路面の影響を受けやすいため、使用条件を守ることが大切です。
まとめ:用途に合う種類を絞り、適合条件を確認して選ぼう
タイヤチェーン選びでは、まず車両とタイヤへの適合を確認し、そのうえで価格・振動・携帯性のバランスを比べましょう。金属・非金属・布製という分類は、候補を絞るための手掛かりになります。
- 費用を抑えたい:適合する金属チェーンの価格・形状を比較する
- 振動や乗り心地が気になる:ゴム・ウレタンなどの非金属を比較する
- 軽く収納して備えたい:布製を比較し、摩耗と使用路面の条件を確認する
- 高速道路を利用する:使用不可の簡易品を除外し、商品ごとの条件を確認する
今回の候補は、商用車専用や使用条件が不明な商品も含みます。商品の確認ポイントに戻り、車に合う条件がそろったものから価格を比べてください。説明書を入手でき、購入前の適合相談ができるかどうかも選ぶ基準になります。